守備範囲が広い中国選手。
葛根湯は肩こり・頭痛にも効果的
葛根湯の守備範囲は広く、肩こり、歯痛、偏頭痛、鼻炎、中耳炎、など多くの適応症があります。「胸から上の症状であればなんでも効く」という人もいるほどです。
西洋医学では対応する「症状」にあわせて薬を出しますが、東洋医学ではその人の「状態」にあわせて漢方薬を用います。
古来から伝わる中国の漢方の教科書『傷寒論』には
1.中等度以上の体力で
2.頭痛、悪寒、発汗があり
3.汗の出る気配がなく
4.首の後ろがこっている
これに当てはまる方に、葛根湯の効果があると書かれています。つまり、典型的には成人の風邪のひきはじめですが、それ以外にもいろいろと効く場合があるということです。空腹時にお湯で飲むこと。特に、肩こりのときに寝る前にお湯で飲んで寝る、頭痛のときに熱いお湯でゆっくり飲むのはオススメです。
葛根湯が向かない人もいる
健常の大人の場合、ほとんどの人に葛根湯は問題ありませんし、他の薬との相互作用や飲んではいけない病気などもありません。
しかし、なかには合わない方もいて、服用するとだらだら汗をかいて疲れてしまう、ムカムカしてしまうという方にはオススメできません。
これは葛根湯に含まれる四番・ホームランバッターの麻黄(マオウ)選手という生薬が、強く効きすぎてしまうためです。