実は風邪を治す薬はありません。
冬のこの時期には、風邪症状で受診する人が急増します。市販薬で良くならなかった、処方薬の方が早く治ると病院にくる方も多いのですが、実は風邪を治す薬はありません。漢方薬である「葛根湯」は風邪の初期症状に効きますが、とにかく飲み方が重要な薬だと知ってますか?
みなさんが風邪薬と呼んでいるいわゆる「総合感冒薬」は、さまざまな風邪症状を抑える成分が少しずつ入った薬で、あくまでも対症療法です。
風邪の治療は、水分を摂ってゆっくり寝て、自己免疫を高めることが唯一無二の治療法です。
風邪を根本的に治すことはできませんが、「葛根湯」は、風邪の初期症状に本当によく効きます。
ひき始めの症状を悪化させない効果がある漢方薬ですが、とにかくこの葛根湯、飲み方が重要です。葛根湯は飲むタイミング、飲み方で効果がずいぶんと変わってきます。
「葛根湯は効かない」と思った経験のある方は、もしかしたら「正しい飲み方」ではなかったのかもしれません?それか症状が本格化してからで服用されたか…
「早めの葛根湯」本当に効く?
葛根湯を飲むとき、特に大切な点が3つあります。
1.お腹が空っぽなときに飲むこと
2.お湯で飲むこと
3.飲んだ後に暖かくすること
身体を温める効果がある生薬の入った漢方薬なので、お湯で飲むことでより効果が発揮されます。また飲んだ後に身体を暖かく保つことで、さらに発汗が促されます。
また症状が本格化してからでは効きませんので、風邪の引き始めや、体調を崩しそうだと感じたときにぜひ試してみてください。
もし飲んだ後に滝のような汗がでるなら、それは効き過ぎです。脇や額にじんわり汗をかく程度の量を目安にしてください。